八ヶ川慣れた道を抜けると、私たちは川に沿ってまっすぐ進んだ。本当に何もない田舎道だ。あたりを見回すと、土手と田んぼの緑ばかりが広がり、遠くには小山や民家がぽつぽつと見える。だけど私にとっては、そのすべてが新鮮で、わくわくさせられるものだった。朔くんは本当に、どんなものからも楽しみを見つけられる天才で、変わり映えしない風景の中にも、さまざまな不思議を見つけ出す。「ねえ、あの小さな建物は何だと思う?」「川を管理する場所じゃないの?」「それじゃつまらないでしょ。ほら、太い蛇腹のホースみたいなものが見えるでしょ?あれはね、河童の家なんだよ。」——《ラムネ瓶の中の千歳さん03》
出典:Anitabi問題を報告