それは長い夏休みが明けて、だらけた学生たちが小さな坂を登り、学問の殿堂へ向かう午後のことだった。——『僕の小規模な自殺』 第二章 誘蛾灯/私は素直に紙幣を受け取り、坂道を登りはじめた。大学が坂の下にあったらいいのに。坂道はとても緩やかだけど、今の私の体調では登るのはきつい。——『眼の中の君を探して』 静電気の季節/西沢恵が「この先が私たちの大学」と紹介するのを聞きながら、私はうんざりした口調でそう言い、目の前の急坂を見上げた。——『眼の中の君を探して』 静電気の季節/朝の町を走る。長い坂道が自慢の大学の正面の道は、朝早くからすでにセミの声が頭上にのしかかっているようだった。——『虹色異星人』 瞳の中が虹でいっぱいなら/それから、大学の近くでランニングをしていると、ライバルに出会った。雰囲気からして女子大生で、たぶん私と同じ大学らしい。話したことはないが、彼女はいつも私が休んでいるときに追い越していく。——『少女妄想中』 Girls on the RUN
出典:Anitabi問題を報告