私が知っているうなぎ屋はあの店だけだ。その店は中央病院の向こう側にあり、自転車で30分ほどかかるだろう。以前は朝から晩まで営業していたので、よく通っていたが、最近は休みの時間ができたので、めっきり行かなくなった。ところで、もう何年行っていないだろう?まだあるだろうか?特に調べもせず、力いっぱい自転車のペダルを踏んだ。 橋を渡り、松屋の前を通り、たい焼き屋を過ぎ、大陸風の中華料理店を通り、最後に病院の前を通って、少し走ると古びた建物が見えた。その建物は私の住む小屋と同じように薄暗く、まだ健在で、店からもぼんやりと明かりが漏れている。走っているうちに、空の光は流星のように遠くへ消え、風呂敷のように広がる夜の色が頭上を覆った。 ——《ヨーロッパの下から》 第四章 『指名手配犯との戦い』
出典:Anitabi問題を報告